今まさに就活中の人もこれから就活を始める人も漠然と大手企業にいきたいという人が多いのではないでしょうか。
大手に行けば安泰、というのは本当なのでしょうか?
大手といってもいろいろ
一昔前は東芝やNECなどの家電メーカーは憧れの企業でした。
金融関連も就活生には人気の業界でしたが人気が落ちていると話題になりましたね。
こういった企業の多くは昔ながらの大手企業であり、
いわゆる日本型企業で安定感があると思われています。
多くが年功序列・終身雇用を採用している点も共通でしょうか。
プロパー社員(新卒入社組)が多くを占め、中途入社はほとんどいないという企業もあります。
平均年齢は高めで、40~50代の平社員もたくさんいます。
同じ大手企業であってもITや広告代理店などの比較的歴史が浅い企業では、
「安定感」というワードはあまり聞かれませんね。
ベンチャー上がりの企業も多く、実力主義・成果主義が中心の業界です。
人の流動性も高く、1社で勤め上げようという意識が希薄です。
中途入社が多く、プロパーとの壁があまりないところも多いですね。
全体的に年齢層が若く、20代で役職につくことも珍しくありません。
大きく分けるとこんな感じかと思いますが、みなさんはどちらに入りたいですか?
安定志向の強い昨今では前者に軍配があがるでしょうか。
成果主義だと長時間労働やリストラが不安に思う人が多そうですね。
一方で年功序列であれば激務も避けられて給与も安定しそうです。
でも本当にそうでしょうか?
大手がホワイトとは限らない
私はこれまでに中小~大企業までいろいろな会社を見てきました。
派遣だったところもありますが、人事だったため社内の事情はいろいろと目にできる立場です。
年功序列・成果主義どちらも経験しましたが、日本的な企業ってイマイチだな、というのが感想です。
なんというか、時代に乗り遅れていてこれから先大丈夫?と思ってしまうところがぽつぽつあります。
新卒からずっと同じ会社にいるとそれが当たり前になりますよね。比較対象がないので当然ですが・・・。
そうなると当然仕事に疑問を持つことも少なくなります。
そして業務がルーティンと化し、そのままずっと受け継がれていくことになります。
大企業になると定期的に人事異動もあるため、前任者から受け継いだものをそのまま後任へ渡す、という暗黙ルールになっていることも多いようです。
また、日本型企業の場合は、バブルの頃の体制を引きずっているところも多く、残業上等・パワハラ系の社員が結構います。
肩書きを重視するなど堅苦しさがあるところも多いです。
ベンチャー気質のある会社のほうが、今時の考え方ができる経営者・上司が多く、制度としても面白いものがそろっていると言えます。
では成果主義の方がホワイトなのか、というと会社によるので一概には言えません。
大切なのはどういう働き方をしたいか
結局のところどういう会社に入るべきなのか、というのは人によって違います。
大切なのは自分がどういう人間で、どういう働き方があっているのかをよく考えること。
以下に、私が思うポイントを書いてみますので参考にしてください。
【志向】
●やりたいことが明確に決まっている
→会社の規模なんて気にせず、やりたいことができる会社をたくさん受けましょう。その中でフィーリングが合う企業があればそこが正解です。
●とりあえず安定していれば業務内容にはこだわらない
→日本型企業を中心に探しましょう。
●どうせなら楽しく働きたい
→成果主義がおすすめです。仕事も遊びも楽しみたい、という人にきっと出会えます。
【性格】
●人見知り、環境が変わるのが苦手
→日本型企業かつ中小企業がいいかも。大手だと定期的に異動があるのでその都度新しい気持ちで仕事をしなくてはいけません。
●効率的にバリバリ仕事したい
→日本型企業はやめましょう。化石のようなやり方の宝庫です。使えない
オッサン社員にイライラさせられること多数。
そしてそれを変えようとしても評価されない可能性が高いです。
最後に
私個人としては、成果主義的な会社へ行くほうがおすすめです。
今の時代、入社時にいくら年功序列だからといっても数年後にはどうなっているか分かりません。
終身雇用が崩壊する可能性もあります。
そんな時に強いのは成果主義をくぐり抜けてきた人材です。
成果主義の環境に身をおくと、自然と自分で考える力がつきます。
また、定期的な異動のある日本型企業の場合、専門スキルがつきにくいというデメリットがあります。
大手企業の経歴というのは若いうちはいいのですが、
たとえば35歳で転職を考えた際、1社で人事3年、営業事務4年、経理3年のような経歴ではどっちつかずですよね。
最初に経験した人事につきたいと思っても転職にはブランクがありすぎますし、人事といってもたくさん業務がある中で、3年ですべてをやってきたとはいえませんよね。
先を見据えて働くならば最初から転職前提で就職すべきなのです。
最初は忙しくても他で通用する経験をつける、それが安定の近道ではないかと思います。